キリシマ屋

今のところ日記

004

引っ越しをしよう。

しようというか、せざるを得ない状況に追い込まれつつあるのだが。

今住んでいる家は、訳あって自分には広すぎる。広いスペースが何を生むかというと、不要なものを持ち続ける生活だ。スペースが無ければ捨てる選択を余儀なくされる。しかし、置き場があるから持ち物すべてまで管理が行き届かず、無法地帯が広がる。

本当であれば引っ越しをしたくない。理由としては、引っ越しは負荷がかかるものだからだ。何故負荷がかかるかというと、しっちゃかめっちゃかに散らかった部屋の中を段ボールに詰めるのが苦しく、また、引っ越しの日取りを決めればその日までに荷造りをしなければならないいわゆる締め切りに追われるからだ。片づけと締め切りは苦手だ。本当に苦しい。実家を出てから今日までに、幾度も引っ越しをした。その度に嫌な思いをした。すべての引っ越しが嫌だったわけではないが、地獄みたいな引っ越しを何度かやったため、もう本当に二度と引っ越したくないと思っている。

しかし今回の引っ越しは、ただの引っ越しではなく、実家に帰る引っ越しだ。次の家を決める労力はなく、新しい生活を始める気力もないのだ。もうすべて諦めて親もとへ帰ろう。幸い、今の職場は実家から近いのだ。実家に帰っていなかった理由は、車を持っていないからだった。しかし、背に腹というか、乗りたくない原付デビューをしても、実家に帰ろうと思う。今の稼ぎでこの生活を続けるのは実際のところ無理だし、稼ぎを改善するために時間が欲しいが、その時間の捻出も正直しんどくなってきた。そこで親もとへ帰る案だ。家にいくら入れるかはこれから相談するが、少なくとも一人暮らしよりは大幅に出費が抑えられる。楽器を買いたい。手元にエレキギターだけがある。アンプを買いたいし、アコギを買いたいし、キーボードを買いたい。しかし実家に帰ればピアノがあるので、当分はピアノで過ごせばいいかなとも思う。いずれキーボードは欲しい。今の悩みは宝くじが当たれば大概解決するっしょと思っていたが、別に宝くじをあてなくても、引っ越し代と原付代さえどうにかできれば多数の悩みが解決するのだ。まぁ、実家に帰りたくない理由に親の偏った思想がある。しかしこれも背に腹で、偏っているとはいえ僕自身も大層偏っているし、なるべくぶつからないように、しかし同居はするという方向で生活を営んでいくしかあるまい。本当は行事ごとのたびに駆り出されるのはまっぴらごめんだし逃げたいときに逃げたい。しかしそれができなくなるだろう。本当に嫌だが、それもまた、資金を貯めてやり直すまでのしばらくの間だ。今の仕事は有期契約というやつで、その先のステップに行くつもりはない。今の仕事をやっている間に、ほかの職にあたりをつけて、あわよくば都会に出たい。

本を読みたいし言語をやりたいし音楽をやりたいし映画を観たい。禍さえ落ち着けば乗りなれない原付をかっとばしてプールに通おう。

他者と暮らすのは確実にストレスがたまる。それもあって避けていたが、おそらく、懐の寂しさと、回らない生活によるストレスの方が自分に悪影響を与えている。引っ越しは物を捨てるチャンスだ。不要なものは全部引き取りに来てもらおう。といっても、実家の家電が古くなっており、いくつかはここから持ち込むつもりであるが。いらないタンスを引き取ってもらい、大きいごみ箱を捨てよう。ちゃぶ台も引き取り手が無ければ捨てよう。部屋干し物干しは悩ましいが、いらないのかもしれない。捨てよう。何とかしてミニマリストになろう。嘘、ミニマリストとまでいかなくとも、身軽になろう。たくさんある、いらない紙を全部捨てよう。何年も何年もとってある謎の紙たち。絶対にいらない。県を越えて海を越えてやってきた不要な紙たち。ばらまかれた紙たち。まとまってほこりが被った紙たち。本棚も手放そう。使い勝手が悪いし、この大きさの本棚を持っているからいらないものを買ってしまう。もし次に本棚を買うことがあれば、もっと文庫本がいい感じに入る、小ぶりな本棚を買おう。謎の奥行のある棚だった。

帰ったら、実家のものを全部捨てよう。捨てぬまま家を出てしまい、そこから何度帰っても少しずつしか捨てられないのだ。信じられない。家にいないときは「ああすべて捨てよう!」と思えるのに、いざ帰ると、「うーん・・・」となるのだ。夏になる前にすべて捨てて、業者を呼んでエアコンを直そう。夏が来たらあの部屋で寝れなくなるかもしれない。

引っ越すつもりなど毛頭なかったので、次々にグッズを買って開封して飾っていたのだが、これらも一度梱包して、実家に運び込む必要がある。大変なことだ。3、4月は避けた引っ越しになるだろうから、ここから3か月の猶予がある。物を捨てよう。

 

もう二度と引っ越したくなくて、この家が分不相応でも決して出たくはなかったのだが、友人に叱咤され「そう・・・ですよね・・・引っ越し・・・うーん・・・引っ越し考えます・・・」と返事をし、改めて考えると「(新しい家を探すタイプの)引っ越し辛すぎ実家に帰る方がマシ」という心の声が聞こえたので、親に相談した次第だ。友人には感謝をしよう。無事引っ越しが終わったら改めて謝意を伝えよう。

車がないと暮らせない土地でなければもっと早くに帰っていたかもしれないが、そして今の職場でなければ帰る気はなかったかもしれないが、世界は読めないし自分も読めないし、結局おうちが一番なのでは。

 

珍しくひどい頭痛に苦しんだことだし早めに眠ったほうがいいのかもしれない。今日はわりとマシな一日だった。言語を何とかしたい。未だ光明見えず。